ワサビの栄養成分

 

では、ワサビの栄養成分量(可食部100gあたりの成分)を見てみましょう。エネルギー:88kcal、水分:74.2.1g、たんぱく質:5.6g、脂質:0.2g、炭水化物:18.4g、灰分:1.5g、飽和脂肪酸:0g、不飽和脂肪酸:0g、コレステロール:ゼロ、食物繊維:4.49g。ビタミン類では、カロチン:7μg、E:1.4mg、K:49μg、B1:0.06mg、B2:0.15mg、ナイアシン:0.6mg、B6:0.32mg、葉酸:50μg、パントテン酸:0.2mg、C:75mg。

 

無機質類(ミネラル成分)では、ナトリウム:24mg、カリウム:500mg、カルシウム:100mg、マグネシウム:46mg、リン:79mg、鉄:0.8mgとなっています。

 

こうしてみるとミネラル成分の充実振りが目立ちます。特にナトリウムの数値に目が行くと思います。

 

ナトリウムは塩分であり、塩分の過剰摂取分をカリウムが排出して調整する、という文面は良く見るわけですが、ではナトリウムは「悪者」なのかと言えば単純にそんなことは言えないのです。

 

ナトリウムというミネラルは、体内でカルシウム、リン、カリウムに次いで多く存在している成分で、体内での存在量は体重の約0.15%となっています。全体の3分の1は骨に存在し、残りの多くは細胞外液に存在します。

 

ナトリウムはご存知の通り食塩に含まれていますが、他にもしょうゆ、みそなど食塩系の調味料や、漬け物、つくだ煮などの保存食にも含まれ、特に日本人には馴染みのある食品ばかりです。

 

加工食品の場合は保存性を高めるために食塩が使われるので、外食や加工食品をよく食べる人は摂り過ぎの注意がされています。そこが悪者扱いされてしまう理由なのだと思いますが、もともとナトリウムは体の機能を調節して、生命活動の維持の上でも必須ミネラルとなっています。

 

カリウムとのバランスを保ちながら細胞を正常に機能させる役割を果たしています。血圧にも関係しています。ワサビはナトリウム以外のミネラルも豊富に含まれているのでバランスは非常にいいのです。